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コラム

ドライアイとマイボーム腺機能不全について

2025.06.02

ドライアイとマイボーム腺機能不全について
Column

目の健康を保つために、「涙」はとても大切な役割を果たしています。
涙は目を乾燥から守ったり、角膜に酸素や栄養を届けたり、ものをはっきり見えるようにしたり、ゴミや汚れを洗い流したりする働きがあります。

涙のほとんどは水分ですが、その水分がすぐに蒸発しないように、涙の表面にはごく薄い油の層が覆っています。

この油を出しているのが、まぶたのふちにある「マイボーム腺」という小さな腺です。

このマイボーム腺の働きが、何らかの原因で弱くなった状態を「マイボーム腺機能不全(MGD)」と呼びます。MGDになると、油が十分に分泌されなくなり、マイボーム腺自体の数が減ってしまうこともあります。

ドライアイの分類

ドライアイの分類

人は瞬きをするたびに、涙腺から水分、まぶたの中にあるマイボーム腺から油分が分泌され、目の表面を守る涙の膜(涙液層)がつくられています。

涙の成分のどちらか、水分が不足しても、油分が不足しても、目の乾きや不快感といったドライアイの症状が現れます。
近年では、ドライアイ症状を訴える患者さんの80%以上が、**油分不足(マイボーム腺機能不全:MGD:加齢とともに増加)**によるものだと考えられています。

マイボーム腺はまぶたの中にあるため、これまでは状態を詳しく調べることが難しかったのですが、近年の医学の進歩により、専用の検査機器や新しい治療法が次々に開発されています。