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テクニスオデッセイ (TECNIS Odyssey)・テクニスオデッセイ乱視の取り扱いを始めました。
①レンズ設計の変更による異常光視症(ハロー・グレア・スターバースト)の軽減
オデッセイのレンズ表面には、回折型レンズ特有の縞模様(回折格子)があります。同社から発売されている多焦点眼内レンズのテクニスシナジーにも回折格子はありますが、オデッセイはこれがより滑らかに改良されることで、ハローやグレアなどの異常光視症の発生もより軽減されています。
見え方がクリアー:コントラスト感度が高い
回折型多焦点眼内レンズには、コントラスト感度の低下(色の鮮やかさが低下)というデメリットがあります。オデッセイは、このコントラスト感度の低下が比較的抑えられており、明るい場所でも暗い場所でも一定のコントラスト感度が保たれています。
ブレの少ない見え方:色収差の低減
色収差とは、角膜や眼内レンズで光が屈折する際、光の色ごとに焦点が異なることでピントがぼやける現象です。オデッセイは「ChromAlignテクノロジー」を採用しており、色収差を補正する構造になっています。これにより、色収差が軽減され、より鮮明に物を見ることが可能です。
残余屈折対策:屈折誤差・ずれに強い連続焦点レンズ
術後屈折誤差とは、手術前に想定していたピントの距離と、術後のピントが合う距離との間にズレが生じる現象です。大きな誤差が発生することは稀ですが、多焦点眼内レンズの場合は裸眼での見え方が重視されるため、わずかな誤差も最小限に抑える必要があります。
オデッセイは、広範囲でピントが合う設計のため、術後屈折誤差の影響を受けにくく、より良好な裸眼視力が得やすい特徴があります。
連続焦点レンズ:シナジーよりは手元は見えずらい
テクニスオデッセイは、テクニスシナジーと同様の回折型設計による連続焦点レンズで、近くから遠くまで幅広い距離にわたって視力が得られることが特徴です。その焦点深度の特性を示す曲線は、他社の3焦点レンズと比較しても十分に優れていることが確認されています。しかし、このレンズでは表面設計がより滑らかに改良されているため、手元の視界においては、テクニスシナジーと比べると若干手元が見えずらいようです。