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コラム

アクリバトリノバPro(Acriva Trinova Pro)

2026.02.03

アクリバトリノバPro(Acriva Trinova Pro)
Column

スペック
構造:3焦点レンズ(回折型)
焦点:遠方、 中間(約60cm)、近方(約30㎝)、光学ロス 7%
ハロー・グレア:少なめ
素材:親水性アクリル
選定療養:○
乱視:あり

2017年、VSY Biotechnology社(本社:ドイツ)独自の「正弦波回折構造(Sinusoidal Vision Technology)」を開発し、欧州で発売が開始されました。その後、見え方のバランスがさらに改良され、
中間:+1.50D → +1.70D
近方:+3.00D → +3.35D
へと設計が見直され、より手元~中間距離を重視したモデルとして進化。
そして2024年、わかもと製薬より日本で厚生労働省の承認を取得した3焦点眼内レンズです。アクリバトリノバPro(Acriva Trinova Pro)は、なめらかな正弦波パターンの回折構造により、光エネルギー透過率93%という高い効率を実現しています。光のロスが少ないため、明るくクリアで自然な視界が期待できるレンズです。また、多焦点レンズで起こりやすいハロー・グレアといった異常光視症をできるだけ軽減するようデザインされています。さらに選定療養の対象となる国内承認レンズですが、幅広い度数に対応できるため、強度近視の方にも検討しやすい設計となっています。
お一人おひとりの目の状態や生活スタイルに合わせて、安心してお選びいただけるレンズです。

正弦波回折構造とは?

正弦波回折構造とは?

アクリバトリノバPro(Acriva Trinova Pro)に採用されている正弦波回折構造(Sinusoidal Vision Technology)は、自然界にもみられる“なめらかな正弦波(サインカーブ)”の形をヒントに開発された光学設計です。
一般的な3焦点レンズでは、遠・中・近の3つの焦点を作るために複雑な回折パターンを重ねる必要があります。しかし正弦波回折では、1つのなめらかなリング構造だけで3つの焦点(遠・中・近)を同時に生み出すことができます。
この設計のメリット
•重なりのないシンプルな回折構造
•リングの数が少ない
•光の利用効率が高い
•ハロー・グレアが起こりにくい
そのため、より自然で連続した見え方が期待できます。

健康な若い水晶体”に近い明るさ

健康な若い水晶体”に近い明るさ

0歳前後の健康な水晶体の光透過率は約95%といわれています。
アクリバトリノバPro(Acriva Trinova Pro)の93%という数値は、その自然な状態にきわめて近いレベルです。一般的な回折型多焦点レンズでは、構造上どうしても光の損失が大きくなりがちです。わずか1%の光の減少でも、実際の見え方やコントラストには影響すると考えられています。

遠くから中間距離まで、途切れのないなめらかな見え方

遠くから中間距離まで、途切れのないなめらかな見え方

アクリバトリノバPro(Acriva Trinova Pro)は 遠方から‐2.5D(40cm)までの広い範囲で小数視力0.6以上 を保つことが国内治験で確認されています。
また、遠くから近くまでなめらかにつながる視力特性をもち、特定の距離だけが見えにくくなるような落ち込みが少ない、自然で連続した見え方が期待できます。一方で‐3.35D(30cm)の近方はやや視力が出ずらいです。

おすすめな人

●強度近視で、多焦点眼内レンズをご希望の方
近視度数が強い方でも「多焦点で日常の見え方を広げたい」というニーズがある場合、選択肢になり得ます。

●遠方〜中間距離を特に重視する方
例:運転・テレビ・外出、パソコン作業、料理、買い物など。
※見え方には個人差がありますが、「遠方・中間が得意な傾向」を期待して選ばれる方がいらっしゃいます。

●近方は“少し距離を取る”か“必要時に老眼鏡併用”でも問題ない方
例:スマホや細かい文字は少し離して見る/長時間の読書や細かな作業は老眼鏡を併用しても良い、という考え方ができる方。

●ハロー・グレアをできるだけ抑えたいかた

●強度近視に対する度数選定を、選定療養の枠組みで行いたい方
高度な度数設計が必要なケースで、費用面も含めて制度の範囲で検討したい方にとって、相談の余地があります。

おすすめできない方

●夜間運転が多い方/光のにじみ(ハロー・グレア)を絶対に避けたい方
→ 回折型の多焦点眼内レンズでは、光のにじみがまったくゼロになることは期待しにくく、夜間に気になる場合があります。

●コントラスト(くっきり感)を最優先したい方
→ 多焦点は遠・中・近に光を振り分けるため、一般に単焦点レンズに比べるとコントラストが低下することがあります。細かい文字や暗い場面で差を感じる方もいます。

●目の病気がある方(または疑いがある方)
→ 例:黄斑変性、緑内障、不正乱視など。
これらがあると、見え方の質が安定しにくく、期待した効果が得られないことがあります。

値段

乱視なし 315,000円
乱視あり 335,000円
選定療養対象(保険適用外の治療を保険適用の治療と併せて受けることができる制度)の眼内レンズとなります。
■ 上記片眼の費用になります。
■ 上記費用に加えて手術費用(保険診療分)が別途かかります。